はじめに
HTMLの<em>
要素は強調を示すためのタグである。しかし、日本語環境で単にイタリック体を適用すると可読性が低下し、文化的慣習にもそぐわない。
HTMLの<em>
要素は強調を示すためのタグである。しかし、日本語環境で単にイタリック体を適用すると可読性が低下し、文化的慣習にもそぐわない。
<em>
タグの意図<em>
はテキストの語句に感情的・論理的な強調を付与するための要素であり、イタリックはあくまで視覚的手段にすぎない。入れ子構造により強調の度合いを階層的に示せる点も特徴である。
日本語で自然な強調手段として「圏点(傍点)」がある。
<em>
のローカライズに適合する。HTMLでは、構造と意味を優先すべきであり、視覚的なスタイルはCSSに委ねるべきである。したがって、以下のようなアプローチが妥当である。
<em class="jp-emphasis">重要</em>
.jp-emphasis {
font-style: normal;
text-emphasis: dot filled;
}
これにより、構造的にはHTML仕様に準拠しつつ、日本語圏のユーザーにとって可読性の高い、文化的に適合した強調表現を提供できる。
text-emphasis
プロパティには、dot
とcircle
など同じ丸い形状の強調が用意されている。どちらを使用するかは見た目や好み、文脈に依存するため一概にどちらを利用すべきかは言えないが、dot
(点:•
)を使用することが多いだろう。circle
(丸:●
)も視覚的に強調されるため、可視性で大きめの丸い形状の強調をしたい場合は選択肢となるだろう。
text-emphasis: "x";
のようにstring
を指定もできる。例えば、text-emphasis: "※";
とすることで、特定の記号を強調表現として使用できる。
日本語サイトで<em>
にイタリックを適用するのは可読性と文化的観点から最適でない。圏点による強調をCSSで実装することで、構造的意義を損なわず読みやすい表現を実現できる。